
パントリーは、収納量では判断できません。これが結論です。理由は、使いこなせるかどうかを決めるのは容量ではなく、日々の生活動線との相性だからです。広くても動線に合わなければ物置になります。だからまず確かめるのは「うちの買い物と料理の流れに、パントリーが乗るか」です。この視点で見ると、必要かどうかがはっきりします。
SNSで見るパントリーは、どれも便利そうに映りますよね。でも自分の暮らしに当てはめると迷いが出る。「うちにも本当に必要?」「作っても使わなかったらどうしよう」「その分、他の収納に回すべき?」。人気だからこそ、外していいのか判断がつかない。そんな気持ちで検索されたのだと思います。この記事では、共働きで買い置きの多いご夫婦が、流行に流されず自分たちの生活で判断できるよう、順に整理します。名古屋での相談で見えてきた具体例も交えてお話しします。
この記事のテーマを、家づくり全体の中で整理したい方へ
FURVAL(株式会社ファーバルデザイン)は建築士+宅地建物取引士の二つの視点で、土地・資金・建物・暮らしをワンストップでご相談いただけます。名古屋で家づくりを考え始めた方は、まず全体像の整理からお気軽にどうぞ。
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迷ったときに立ち返る3つの軸
- パントリーは容量より動線との相性で決まる。広さは正解ではない。
- 向くのは「まとめ買い・ストック型」の暮らし。買い方で必要度が変わる。
- 作らない選択も立派な設計。他の収納に回す判断もある。
この記事で順にほどいていくこと
- パントリーが向く暮らし・向かない暮らしの違い
- 使えるパントリーと物置になるパントリーの分かれ目
- 作る場合・作らない場合、それぞれの判断基準
結論を先にお伝えします
- パントリーは収納量より、生活スタイルとの相性で判断すると失敗しにくい
- 判断の起点は「うちの買い物と料理の流れに乗るか」
- 向かない暮らしなら、他の収納に予算を回す選択も正解になる
パントリーが必要かを見分ける
「買い方」でパントリーの必要度は変わる
相談で最初にお伝えするのは、パントリーの必要度は買い方で決まる、ということです。週末にまとめ買いをして、ストックを多めに持つ暮らしなら、パントリーは力を発揮します。逆に、こまめに買い足すタイプなら、大きな収納は持て余しがちです。つまり、必要かどうかは収納量の問題ではなく、暮らしの流れの問題なのです。
よくあるのが、SNSで見た憧れだけで「あった方がいい気がする」と決めてしまうケースです。でも実は、大事なのは自分たちがどう買い、どう料理するか。共働きでまとめ買いが多いご家庭なら、飲料や保存食、日用品のストックが自然と増えます。そういう暮らしには、まとめて置ける場所があると台所がすっきりする。名古屋のように車での買い物が多い地域では、一度に運ぶ量も増えやすく、ストック場所の価値が上がることもあります。正直なところ、憧れより自分の買い物カゴを思い浮かべるほうが、答えは早く出ます。
使えるパントリーは「台所からの近さ」で決まる
つまずきやすいのが、広さばかりを求めて場所を後回しにすることです。判断のヒントは、台所からの動線の短さ。ケースによりますが、どれだけ広くても、料理中に何歩も歩かないと届かない場所にあると、だんだん使わなくなります。逆に、狭くてもコンロや冷蔵庫のすぐそばにあれば、しまう・取り出すが億劫になりません。
だからこそ、パントリーは「広さ」より「近さ」で考えます。理想は、買い物から帰って荷ほどきする流れと、料理でストックを取り出す流れが、どちらも短い動線で完結すること。玄関から台所、台所からパントリーが一続きになっていると、重い荷物の出し入れも楽になります。よくあるのが、間取りの都合で台所から離れた場所に押し込んでしまい、結局使わなくなるケースです。パントリーは、置く場所を決めてから広さを考える。この順番が、物置化を防ぎます。
「作らない」も含めて収納全体で考える
もう一つ大切なのが、パントリー単体で考えないことです。判断のヒントは、家全体の収納の中で本当に必要かを見ること。パントリーに床面積を割けば、その分どこかが狭くなります。だからこそ、キッチンの吊り戸棚やカップボードで足りるなら、無理に独立したパントリーを設けない選択もあります。
私たちは建築士と宅建士の二つの資格で、家を部分ではなく暮らし全体の流れで見ます。建築士の視点で収納の配置と動線を設計し、宅建士の視点で土地の広さと予算配分まで含めて考える。よくあるのが、パントリーを優先した結果、他の収納やリビングが手狭になり、かえって暮らしにくくなるケースです。逆に、パントリーをやめて浮いた面積を土間収納や玄関収納に回し、暮らしが整ったご家庭もあります。ベビーカーや外遊びの道具、季節家電など、実はパントリー以外に置き場所が欲しい物は意外と多いものです。パントリーが必要かは、収納全体のバランスの中で判断すると、後悔が少なくなります。
「中の使い方」まで決めて初めて生きる
見落とされがちなのが、パントリーを作ることばかりに気を取られ、中の使い方まで考えないことです。判断のヒントは、棚の高さや奥行き、何をどこに置くかまで具体的に思い描くこと。空間だけ用意しても、奥行きが深すぎて奥の物が見えなくなったり、棚の間隔が合わずに空きができたりすると、せっかくの場所が使いにくくなります。
だからこそ、しまう物を先に思い浮かべます。飲料の箱、保存食、日用品のストック、それぞれの大きさに合った棚割りにする。よくあるのが、深い棚を作ったものの、奥に置いた物を忘れて食品を無駄にするケースです。浅めの棚を数多く設けたほうが、一目で見渡せて出し入れしやすいこともあります。実は、パントリーの使い勝手は、広さより「中の設計」で決まります。私たちは建築士の視点で、置く物と取り出す動作から棚割りを考えます。箱としてのパントリーではなく、暮らしが回る収納として設計すると、物置にならず長く使えます。
名古屋の住まい設計の現場から
「人気だから」で迷った共働きご夫婦
名古屋市で家づくりを進めていた共働きの30代ご夫婦は、パントリーを付けるかどうかで長く迷い、相談に来られました。「SNSで見て憧れはあるけれど、使いこなせるか不安で」。人気の設備を外していいのか決めかねていたそうです。そこで、普段の買い物の仕方と料理の流れを、具体的に振り返ってもらいました。
週末にまとめ買いをして、飲料や保存食のストックが多いことが見えてくると、必要度がはっきりしてきた。「うちは確かにストックが多い、と気づいた」。ただし、広さより台所からの近さを優先し、コンパクトでも取り出しやすい配置にしたそうです。奥様は「大きさに憧れていたけれど、近さのほうが大事だと分かった」と話していました。効いたのは、憧れではなく自分たちの買い方から判断したことでした。ご主人が最後に言っていたのが印象的です。「流行りだからじゃなく、うちに合うから付ける、と胸を張って決められた」。生活の実態に立ち返ったことが、納得の判断につながった事例です。
よくある失敗と、生活から逆算する視点
つまずきやすいのは、広さや見た目の憧れだけでパントリーを決めてしまうことです。大きく作ったものの、台所から遠くて使わなくなる。あるいは、こまめに買う暮らしなのにストック前提の収納を作り、いつも半分空いている。どちらも、生活の実態から逆算していないために起きる失敗です。
もう一組のご家庭では、パントリーを「買い方との相性」「台所からの近さ」「収納全体のバランス」「他に回せる面積」の四つで確かめていました。「暮らし方から並べたら、必要かどうかすぐ分かった」とおっしゃっていた。パントリーは、あるべきかを一般論で考えるより、自分たちの生活から逆算すると答えが出ます。私たちも、流行の設備ほど、自分たちの暮らしに乗るかを一緒に確かめることをおすすめしています。設備は暮らしに合わせるもので、暮らしを設備に合わせるものではありません。人気の理由を知ったうえで、自分たちに要るかどうかを落ち着いて見極めれば、後悔のない選択になります。
パントリーの必要性に関するよくある疑問
Q1. パントリーは本当に必要ですか?
- 暮らし方によります。まとめ買いやストックが多い暮らしなら効きますが、こまめに買うなら他の収納で足りることも多く、一概には言えません。
Q2. どんな人にパントリーは向いていますか?
- まとめ買い・ストック型の暮らしに向きます。飲料や保存食、日用品を多めに持つご家庭ほど、まとめて置ける場所が生きてきます。
Q3. パントリーは広いほどいいですか?
- 広さより近さが大事です。台所から遠いと広くても使わなくなり、近ければコンパクトでも十分に機能します。
Q4. パントリーが物置になってしまう原因は何ですか?
- 台所からの動線が長いことが主な原因です。料理中に取りに行くのが億劫になると、しまい込むだけの場所になりがちです。
Q5. パントリーを作らない選択もありますか?
- あります。キッチン収納やカップボードで足りるなら、無理に設けず、その面積を他の収納やリビングに回す判断も正解です。
Q6. 共働きだとパントリーはあった方がいいですか?
- まとめ買いが多いなら有力です。買い物の頻度が少なくストックが増えやすい暮らしでは、片付けが楽になりやすいです。
Q7. パントリーの代わりになる収納はありますか?
- カップボードや土間収納が候補です。ストック量や動線によっては、これらのほうが暮らしに合うこともあります。
Q8. 名古屋の暮らしでパントリーは役立ちますか?
- 車でのまとめ買いが多い暮らしでは役立ちやすいです。一度に運ぶ量が増えるため、まとめて置ける場所があると台所が整います。
Q9. 迷ったらどう決めればいいですか?
- 普段の買い物カゴを思い浮かべます。ストックが多いか、料理でどう取り出すかを振り返ると、必要かどうかが見えてきます。
Q10. パントリーの棚はどう作ればいいですか?
- しまう物から逆算します。深すぎる棚は奥が見えず食品を無駄にしやすいため、浅めの棚を数多く設けて一目で見渡せるようにすると、出し入れしやすくなります。
この記事のまとめ
- パントリーは収納量ではなく、生活スタイルとの相性で判断すると失敗しにくい
- 判断の起点は「うちの買い物と料理の流れに乗るか」
- 使えるかどうかは広さより、台所からの近さで決まる
- 作らずに他の収納へ面積を回す選択も、立派な正解になる
パントリーは、人気かどうかで悩むより「うちの暮らし方に乗るか」で考えると、付けるべきかが見えてきます。名古屋で土地・資金・建物・暮らしをまとめて相談したいときは、収納を暮らし全体の流れで見るFURVALに声をかけてみてください。まずは「うちの買い方と料理の流れに、パントリーが合うか」を、一緒に確かめるところから始めましょう。
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