
上棟式は、必ずやらなければならないものではありません。これが結論です。理由は、上棟式が法律や契約で決められた手続きではなく、地域の慣習や気持ちの区切りとして続いてきたものだからです。だから判断の軸は「やるべきかどうか」ではありません。自分たちがどんな家づくりにしたいか、その中で上棟式にどんな意味を置きたいか、です。名古屋でも、盛大に行う家庭もあれば、簡単な挨拶だけで済ませる家庭もあります。まず知っておきたいのは、どちらも間違いではない、ということ。
着工が始まって、いよいよ骨組みが立つ。そんなタイミングで、親御さんから「上棟式はやるの?」と聞かれて、はたと手が止まった方も多いと思います。「今どきやる人っているのかな」「やらないと職人さんに失礼?」「費用はいくらかかるんだろう」。そんな迷いが、頭の中を行ったり来たりしていませんか。この記事では、着工後のご夫婦が、周りの声に流されず自分たちで納得して決められるよう、上棟式の考え方を整理します。名古屋での家づくりの現場で見えてきた、実際の判断のしかたも交えてお話しします。
この記事のテーマを、家づくり全体の中で整理したい方へ
FURVAL(株式会社ファーバルデザイン)は建築士+宅地建物取引士の二つの視点で、土地・資金・建物・暮らしをワンストップでご相談いただけます。名古屋で家づくりを考え始めた方は、まず全体像の整理からお気軽にどうぞ。
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迷ったときに押さえておきたい3つの視点
- 上棟式は義務ではなく選択肢。やってもやらなくても、家の品質は変わりません。
- 目的は「区切り」と「感謝」。形式より、何のためにやるのかが先です。
- 費用と手間は幅がある。数万円で済む場合もあれば、十数万円かける場合もあります。
この記事で整理していくこと
- 上棟式とは何をする行事なのか、今どきの実情はどうか
- やる場合とやらない場合、それぞれで気をつけたいこと
- 名古屋で自分たちに合った形を選ぶための判断基準
先に結論をまとめます
- 上棟式は地域や施工会社によって考え方が異なり、自分たちに合った形でよい
- やらない選択も一般的で、職人さんへの感謝は別の形でも伝えられる
- 費用・手間・気持ちの三つを並べて、家族で話し合って決めると後悔しにくい
上棟式を「やるか、やらないか」の前に知っておきたいこと
そもそも上棟式とは何をする行事か
上棟式は、柱や梁が組み上がり、家の骨組みが完成した節目に行う行事です。棟木を上げたことを喜び、これまでの工事の無事に感謝し、この先の完成までの安全を願う。そういう意味が込められています。地域によっては「建前(たてまえ)」とも呼ばれます。かつては、施主が職人さんをねぎらい、餅やお菓子をまく「餅まき」を盛大に行う地域も多くありました。名古屋やその近郊でも、昔ながらの餅まきを覚えている、という方は少なくないでしょう。
ただ、正直なところ、今はその形もずいぶん変わってきました。近隣との付き合い方が変わり、共働きで準備の時間が取りにくい家庭も増えた。そうした背景から、簡略化する家庭が多くなっています。よくあるのが、棟梁と施主で簡単にお神酒をあげ、乾杯して、お弁当を用意する。それくらいのシンプルな形です。実は、上棟式をどこまでやるかに「正解」はありません。大切なのは、行事の中身を知ったうえで、自分たちがどこに気持ちを置きたいかを考えることです。
施工会社によって「前提」がまるで違う
もう一つ知っておきたいのが、施工会社によって上棟式への向き合い方がかなり違う、という点です。会社によっては、上棟式を段取りの一部として案内し、必要なものを準備してくれるところもあります。一方で、「最近はやらない方が多いですよ」と、あっさり流れていくところもある。ケースによりますが、この温度差に戸惑う施主の方は、思っている以上に多いです。
私たちが名古屋で相談を受けたご夫婦にも、こんな方がいました。ハウスメーカーの担当者からは特に案内がなく、「やらなくていいのかな」と思っていたところ、着工直前に親御さんから強く勧められて板挟みになった、と。そこで一緒に整理したのは、「誰のためにやるのか」でした。親御さんの気持ちを立てたいのか、自分たちの区切りにしたいのか、職人さんへの感謝を形にしたいのか。目的がはっきりすると、規模も自然と決まります。結局そのご夫婦は、餅まきはせず、棟梁と職人さんにお弁当と手土産を用意し、親御さんにも立ち会ってもらう、という形に落ち着きました。「これで全員が納得できた」と、ほっとした表情だったのが印象に残っています。
やる・やらないで後悔しないための判断基準
費用と手間を「幅」で把握しておく
上棟式をやると決めた場合、気になるのが費用です。内容によって差は大きいのですが、一般には、ご祝儀やお弁当、手土産などを合わせて、数万円から十数万円ほどの幅で考える家庭が多いようです。餅まきや近隣へのお披露目まで行えば、もう少しかかることもあります。逆に、お神酒とお弁当だけなら、数万円に収まることも珍しくありません。
ここで判断のヒントになるのが、「何にお金をかけたいか」を先に決めることです。上棟式に十数万円かけるより、その分を家具や外構に回したい、という考え方もある。どちらが正しいということはありません。実は、費用を漠然と不安に思っている方ほど、一度きちんと幅を把握すると、気持ちが軽くなります。金額の見当がつけば、「やる・やらない」ではなく「どこまでやるか」で考えられるようになるからです。
もう一つ気をつけたいのが、ご祝儀の相場です。棟梁や職人さんへのご祝儀は、地域や人数によって差がありますが、一般には一人あたり数千円から一万円ほどを目安にする家庭が多いようです。ただ、これも絶対の決まりではありません。よくあるのが、「相場が分からず、多めに包みすぎて後から家計が苦しくなった」というケース。正直なところ、見栄を張る必要はまったくありません。無理のない範囲で、感謝の気持ちが伝わればそれで十分です。金額に迷ったら、施工会社に「このあたりでは、だいたいどれくらいが多いですか」と率直に聞いてしまうのが、いちばん確実です。
やらない場合でも「感謝」は形にできる
上棟式をやらない、という選択も、今ではまったく珍しくありません。ただ、やらないと決めたときに、少しだけ気にかけておきたいことがあります。それは、職人さんへの感謝をどう伝えるか、です。上棟式をしない場合でも、上棟の日に飲み物やちょっとした差し入れを用意する。あるいは、現場で顔を合わせたときに一言お礼を伝える。そういう小さな心づかいで、十分に気持ちは伝わります。
私たちが関わった別の現場では、上棟式はやらないけれど、上棟の日に冷たい飲み物を差し入れたご家族がいました。棟梁が「気を使ってもらって、こちらこそありがたい」と笑っていた。正直なところ、大がかりな式よりも、そうした自然なやりとりのほうが、現場の空気を和ませることもあります。迷った点として、「やらないと失礼にあたるのでは」という不安を口にされる方は多いのですが、多くの職人さんは、形式そのものより、施主の気持ちを見ています。安心した理由として、「無理をしなくていいんだ」と分かったことを挙げる方が、実際に少なくありませんでした。
名古屋という土地柄をどう受け止めるか
名古屋やその近郊には、家づくりの節目を大切にする文化が今も残っています。年配のご家族ほど、上棟式や餅まきに思い入れがある、という声もよく聞きます。だからこそ、地域の慣習と、自分たちの暮らし方との間で、どう折り合いをつけるかが問われる場面が出てきます。ケースによりますが、ここは無理に白黒つけようとしないほうがうまくいきます。
判断のヒントになるのは、「省ける部分」と「残したい部分」を切り分けることです。たとえば、大がかりな餅まきは省くけれど、棟梁へのご祝儀と、家族での記念撮影だけは残す。そんな組み合わせ方ができます。実は、上棟式は「全部やる」か「全部やらない」かの二択ではありません。要素を分けて、自分たちが意味を感じる部分だけを選ぶ。そうすると、地域の慣習も、家族の気持ちも、そして自分たちの負担感も、無理なく両立させやすくなります。名古屋で家づくりをするなら、こうした地域の空気感まで含めて相談できる相手がいると、判断がぐっと楽になります。
上棟式についてよくある疑問
Q1. 上棟式をやらないと縁起が悪いですか?
- 縁起が悪いということはありません。上棟式は慣習であり、やらなくても家の安全や品質に影響はしません。気持ちの区切りとして考えるとよいでしょう。
Q2. 上棟式の費用はどれくらいが目安ですか?
- 内容によりますが、一般にはお弁当や手土産を含めて数万円から十数万円ほどの幅で考える家庭が多いです。餅まきをすると、もう少しかかることもあります。
Q3. 施工会社が「やらなくていい」と言ったら従うべきですか?
- 参考にしてよいですが、最終的に決めるのはご自身です。会社の方針と、ご家族の気持ちの両方を並べて判断すると納得しやすくなります。
Q4. 親から勧められて迷っています。どう考えればよいですか?
- まず「誰のためにやるのか」を整理しましょう。親御さんの気持ちを立てたいなら、簡略な形で立ち会ってもらうという折衷案も選べます。
Q5. 上棟式をやらない場合、職人さんへの挨拶は必要ですか?
- 式はやらなくても、差し入れや一言のお礼で感謝は十分伝わります。上棟の日に飲み物を用意する家庭も多いです。
Q6. 共働きで準備の時間が取れません。簡単にできますか?
- できます。お神酒とお弁当だけの簡略な形も一般的です。施工会社に相談すれば、負担の少ない進め方を一緒に考えてもらえます。
Q7. 上棟式は誰が段取りするのですか?
- 施主が中心ですが、施工会社が準備を手伝ってくれることも多いです。事前に「どこまで会社が対応してくれるか」を確認しておくと安心です。
Q8. 雨天のときはどうなりますか?
- 屋外の餅まきは中止や延期になることがありますが、簡単な式なら室内や軒下でも行えます。天候の対応も施工会社に確認しておきましょう。
まとめと、名古屋で迷ったときの相談先
- 上棟式は義務ではなく、やってもやらなくても家の品質は変わらない
- 目的を「区切り・感謝・親への配慮」から選ぶと、規模が自然に決まる
- 費用は数万円〜十数万円の幅。やらない場合も差し入れで感謝は伝えられる
上棟式をどうするかは、家づくり全体の中の小さな一場面です。ただ、こうした一つひとつの判断が積み重なって、「自分たちらしい家づくり」になっていきます。もし、上棟式のことも含めて、家づくりの進め方に迷いがあるなら、一度立ち止まって整理してみるのがおすすめです。正直なところ、迷いは一人で抱えるほど大きくなります。名古屋で土地・資金・建物・暮らしをまとめて相談したいときは、建築士と宅地建物取引士の二つの視点から、暮らし全体を見渡してお話を伺うFURVALにも、気軽に声をかけてみてください。一緒に、自分たちに合った形を見つけていきましょう。
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